水陸両用車事業
水陸両用車は、陸上・水上ともに走行可能な自動車のことでノルマンデイー上陸作戦に軍事用として用いられたのが始まりとされています。近年ではその特性を生かし、観光事業や防災などにも広く活用され、国内外から注目を集めています。私たちは、海や湖川をもっと身近に感じて頂くために新たな発見(New Discoveries)を求め、そして海や湖川を日常の場に…。そんな未来を創造しようとしています。
日本においては水上走行する場合、法律上船として扱われる為、国土交通省から船としての陸上での検査と水上での運航試験を受け、法基準に合致すれば認可が下ります。特殊な車輌のため運用する国によって法令が異なりますが、当社は各国の法令に基づく仕様に改良した水陸両用車を製造し一般に市販する事ができる数少ない国内メーカーです。
いすゞ製のトラックをベースとして製造された、アメリカから輸入した水陸バスの車両を、日本の法基準に合致させるべく当社で更に改造を加えました。改造を加えた内容は、プロペラシャフト、防水ベアリングユニット、ヘッドライト、昇降タラップの改装、ブレーキの認定検査の実施等です。その後、日本の車検、船検に合格し、お客様に日本一の琵琶湖での観光を楽しんで頂く為に運航しています。
現在、1号車は長浜の黒壁スクエアーから街中を抜け、琵琶湖岸の長浜港への周遊コースを1日7便、お客様のワクワク・ドキドキ感と、歓声を乗せ琵琶湖へスプラッシュインをしています。日常では味わう事が出来ないこの体験を是非ともお楽しみください。
■Discovery JAPAN in びわ湖ツアー
https://ameblo.jp/biwakotour/
いすゞ製の8トントラックを購入し、当社で荷台を取り付けた後車検を受けナンバー登録します。その後、一旦登録を抹消し、改造のベース車輛としてキャビン、エンジンも取り外し、シャーシを前後の車軸部分のみ残し分解をしていきます。その後アルミ製の船体とドッキングさせ改造車として登録をし直す為、ベーストラックの車台番号ははっきりと識別できるようにしています。
お客様と必要な装備(音響機器、電灯等)、座席の色、ボディーの塗装色等の仕様、船首の形状や納期、価格についてしっかりと打ち合わせを行い、設計に落とし込んでいきます。よって、一台一台カスタマイズ仕様での販売が可能です。もしお客様が少しでも購入価格を引き下げたいとお思いであれば、お客様が納得をされたうえで中古の中型トラックを購入され、改造ベース車両としてご提供頂く事も可能です。
お客様との打合せ内容を基に、車の法基準(車輛の大きさ、強度、装備品、転倒角等)、船舶の法基準(強度、復元性、バランス、装備品等)に合致する様設計を進めて行きます。先ず、大枠の構想図を作成し、その後部品加工を行う為の詳細設計に落とし込み、ブロック毎の加工図面を作成していきます。
エンジンは車体前部にいすゞ製の中型トラックのエンジン(4HK-TCH:240馬力)をそのまま設置し、後部にヤンマー製の舶用エンジン(4LH-WST:200馬力)を搭載しています。燃料は軽油で燃料タンクは共有していますが、夫々のエンジンの制御や電気系統は法律上別にしなくてはいけない為、バッテリーは陸用、舶用の2系統を有しています。
この部品は、船内にあるエンジンの回転を船外にある車の動輪に伝える為、船体内部のプロペラシャフトと船体外部のプロペラシャフトを連結する為の部品です。この部品の役割は非常に重要で、当社独自の設計により、小型軽量でハウジング部の高精度加工と数種の精密ベアリング、独自の給油システムの組み合わせで摩擦抵抗の低減と静音、船内と船外の高度な水密構造を誇っています。
運転手(船長)席、ガイド席の他、乗客40名様分の座席を有し、乗車定員は42名となっています。この車両は乗客を乗せて高速道路を走る事はできませんが、一般道路の走行は可能の為、座席にはシートベルトを備えています。しかし、一旦水上へのスプラッシュイン後はベルトを外し、自由に船内を往来し水上遊覧を楽しんで頂けます。
運転席にはバス用のハンドル、変速レバーの他、船用の操舵輪、操作パネル、変速レバーを有しています。又、運転席の床面には、陸用エンジン冷却用空気の取り入れ口が開口しラス網でカバーされています。この車両の運転にはバス用の大型二種免許と舶用の2級小型船舶操縦士免許が必要となります。
毎日の運航の安全を保障する為、始業前の日常点検は欠かす事が出来ません。よって、点検マニュアルに沿って舶用エンジンの始動チェックや、バスのブレーキ作動チェック、各部ボルトの緩みや灯火類の確認を実施しています。又、3ヶ月ごとに定期メンテナンスをマニュアルに沿って実施し、1年ごとに車検、2.5年毎に船検を受け車両の性能を確保しています。
水陸バスのボディーは舶用の耐食アルミニウム合金で構成されていますが、シャーシや車の部品は鉄の為、特に海での使用時には夫々の材料の電位差及び海水により、徐々にアルミが電食に見舞われます。それを防止する為、当社では適切な位置にアルミアノードを設置しています。
当社の水陸バスの製造工場は、造船所並びに自動車の分解整備事業所の公的認定を受けています。
水陸両用バスは船であり、自動車でもあります。よって、自動車として車検を受け合格する必要が有り、合格しないと公道を走る為のナンバープレートの発行はされません。そこで、車両の完成後には車検場に車両を仮ナンバーを付けて陸送し、一般の車両と同じ内容、項目で検査を受けて全ての項目に合格をしています。
船としての認可を受ける為に、国土交通省 近畿運輸局から海事技術専門官が来社され、船舶検査を製造の工程が進む毎に実施されます。先ずは設計基準を満たしている事は勿論の事、設計図通りの材料を使っているか、図面通りの溶接が出来ておりその出来栄えはどうか、水漏れはないかの確認をされます。次に、海事協会の認定を受けた部品が使われているか、決められた装備品が揃っているか、陸上でのエンジン始動テスト、舵等の作動確認等の検査をされます。そして完成後に初めて水上での耐圧試験、船の運動性能試験が行われ、これら4回の立ち入り検査にパスして、ようやく船としての認可を受けられます。
自動車 | 船舶 |
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ボディカラー・座席シート色は変更可能です、別途、オプションにて、外装ラッピング・内装・音響装置等、ご相談に応じます。
取り付けピッチ、形状、耐久性にあわせたベアリング選定等、 自由設計に対応した製品を販売致します。
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