湯洗で洗浄性能向上、品質とコストを両立
洗浄性評価と析出物分析で最適な洗浄工程を実現したアルカリ洗剤から湯洗への切替え

背景
既存機(他社製の洗浄機)で製品を洗浄した後、析出物や洗剤残渣が多く見られ、洗浄不良の原因が明確になっていませんでした。また、洗浄の評価方法が確立されておらず、製品品質の安定化が課題となっていました。こうした状況から、お客様は当社に相談されました。現場では、洗浄工程の改善による品質安定だけでなく、ランニングコストの抑制も求められていました。洗浄後に残る成分が製品に影響することや、評価方法が未整備であることが課題として顕在化しており、既存設備の限界を踏まえた最適な工程検討が急務でした。
お客様のご要望
お客様は、まず既存機で洗浄した製品の評価と析出物の調査を行い、その結果をもとに最適な洗浄工程を決定したいと考えていました。また、洗浄性を評価する方法を明確にし、再現性のある基準を作りたいとの要望もありました。さらに、初期投資を抑えたい意向が強く、ランニングコストを含めたコストダウン提案も希望されていました。これにより、洗浄工程の信頼性を高めつつ、経済性にも配慮した改善を実現したいというニーズがありました。
当社からのご提案
当社では、まず既存機で洗浄済みの製品を調査し、析出物や洗剤残渣の有無を確認しました。その結果、洗剤残渣が含まれていることが判明したため、ランニングコストの削減も考慮し、湯洗への切替えを提案しました。洗浄性の評価方法については、プレス部品であることを踏まえ、過去の類似実績をもとに濡れ試薬による評価法を導入しました。これにより、従来の不明瞭だった評価基準を明確化し、洗浄工程の改善に向けた科学的な根拠を示すことができました。初期投資を抑えつつ、効果的な洗浄工程の実現に結びつけた提案です。
お客様の声
導入後、お客様は既存機の課題点や析出物の発生状況、水質の調査結果、洗浄済品の評価方法まで一貫して提案されたことに満足されています。他社では対応が難しい科学的な評価と工程改善を実施してもらえたことで、信頼性の高い洗浄工程を構築できたと高く評価されています。また、湯洗への切替えにより、洗浄性能が向上し、ランニングコストも削減。お客様からは「品質と経済性の両立が実現できた」との声をいただきました。
DATA
| 業種 | 家電部品の製造 |
|---|---|
| 対象物 | 空調機器の部品 |
| 材質 | アルミ、亜鉛メッキ鋼板 |
| 対応エリア | 東海地区 |



