電解イオン水生成装置

電解イオン水生成装置とは、水に電気を通してイオン化し、酸性水とアルカリ性水を生成する装置である。電解によって水中の分子構造を変化させることで、酸性水は除菌・殺菌・漂白などの衛生用途に、アルカリ性水は脱脂・洗浄などの工業用途に活用できる。薬剤をほとんど使用せずに生成できるため、環境負荷が低く、安全性の高い洗浄・衛生管理手段として注目されている。

装置は、電解槽、電極、電源、制御装置などで構成され、供給される水を電極間で電気分解することでイオン水を生成する。生成された水のpHや酸化還元電位は、用途や対象物に応じて制御され、安定した品質を維持できる。また、生成水は即時使用が原則で、反応後は通常の水に戻るため、残留物が少なく後処理が容易である。

電解イオン水生成装置は、食品加工、医療、金属部品の洗浄など幅広い分野で導入されており、衛生管理の強化や洗浄効率の向上に寄与する。自動制御や濃度モニタリング機能を備えた装置では、連続運転や安定した除菌力の確保が可能で、作業者の負担軽減や運用コスト削減にもつながる、現場における重要な設備である。