インデックス式洗浄機の構成と仕組み
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①インデックス式洗浄機の構成と仕組み
スプレー洗浄や、水切りなど工程ごとに部屋を割り付けてシャッターで仕切り、インデックスドライブやサーボモーターなどを使用してワークを載せたテーブルを旋回させる構造となっております。バッチ式洗浄機と同じくワークの投入、取り出し口は同じ場所ですが、多工程の仕組みを入れ込むことができる特徴がございます。洗浄性を重視する場合は洗浄2工程+水切り、乾燥性を重視する場合には、最後に温風乾燥を入れる、など、様々なご要望にお応えすることが可能です。
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②インデックス式洗浄機の導入事例
ギヤやプーリーなど、1個流しされる製品で、かつ、洗浄性を要求されるお客様に多くご採用いただいております。お客様によっては、ワーク2個取りで流したり、一つのテーブルに複数種のワークを載せられるケースもございます。インデックステーブルにより工程を分けているため、タクト時間を一杯に使ってスプレー洗浄することができるため、トルクコンバーター部品などコンタミ除去要求が高いワークに対しても、洗浄効果を発揮することが可能です。
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③インデックス式洗浄機における乾燥について
インデックステーブルによって、洗浄工程と水切り乾燥工程を分けておりますので、乾燥性についても高い性能を発揮します。各工程間にはシャッターによる仕切りがあり、液の飛散を極力排除しております。水切りについては、お客様のワーク形状や仕様により、コンプレッサーエアーを使用した液切りと、ブロワを使用した液切りを使い分けています。ワークの大きな面積を水切りするにはブロワが向いていますがタップ穴など微細な箇所の水切りにはコンプレッサーエアーが最適です。
インデックス式洗浄機の種類と用途
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①インデックス式洗浄機のメリット・デメリット
複数の工程を組み込むことができますので、バッチ式洗浄機と比較して高い洗浄効果、水切り効果を発揮します。また、ワーク投入口・取り出し口が同じですので、多軸ロボットなどを使用した持ち回りラインに最適な工業用洗浄機となります。洗浄対象ワークに合わせた専用治具を作ることで、確実にスプレー、水切りエアーを当てることが可能です。お客様のワークに合わせた専用設計のため、省スペースに製作することができ、ラインレイアウトもシンプルになります。
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②インデックス式洗浄機と前後装置の接続
インデックスドライブやサーボモーターでテーブル位置決めするため、ガントリーローダーや多軸ロボットを使用してのワーク脱着とも相性が良く、インターフェース信号の接続も問題無く対応が可能です。また、洗浄機側にローダーを持つことで、人がワークを投入し、ワーク払い出しはローダーで行う、といった変則的なワーク脱着にも対応することも可能です。ワーク脱着用のローダーやハンド、治具設計も当社内で行うことができるので、お客様のラインレイアウトに合わせたご提案が可能です。
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③インデックス式洗浄機に使用する洗浄液の種類と注意点
洗浄液として、電解アルカリイオン水を使用する場合と、アルカリ洗剤などの洗浄剤を使用する場合がございます。洗浄剤を使用する場合、その選定には注意が必要です。大きく分けて、浸漬洗浄用と、スプレー洗浄用の洗浄剤があり浸漬洗浄用の場合、その多くが発泡性を有して います。洗浄液がタンクからオーバーフローしたり、液面センサーや流量センサーといったセンサー類が誤作動する原因となりますので、洗浄剤の選定には慎重になる必要がございます。